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イーマーンの基幹 - ⑤最後の日への信仰‐6(審判の日の裁定).pdfイーマーンの基幹 - ⑤最後の日への信仰‐6(審判の日の裁定)
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審判の日の裁定
 
 
     審判の日人々は主の御許へと召集されますが、その時彼らは状況の厳しさと余りの恐怖ゆえにこの上ない疲労に囚われます。彼らは主が彼らに判決をお下しになり、彼らの間を裁かれることを希求しますが、その待ち時間が延びれば伸びるほど彼らの苦悩は増幅します。そして預言者(彼にアッラーからの祝福と平安あれ)のもとに赴き、主が彼らに裁定を下されるようとりなしを求めるのです。
 
1-至高のアッラーはこう仰られました:-この日彼らは喋ることもない。彼らには言い訳をする許しすら与えられない。その日、(真理を)嘘としていた者たちに災いあれ。(アッラーは仰る:)「これが裁決の日。われら(アッラーのこと)はあなた方とあなた方以前の者たちを集結させた。もしあなた方に(この状況を打開する)策略があるのなら、そうしてみよ。」,(クルアーン773539
 
2-アブー・フライラ(彼にアッラーのご満悦あれ)によればアッラーの使徒(彼にアッラーからの祝福と平安あれ)は言いました:「私は審判の日、人類の長である。なぜか?アッラーは審判の日、1つの台地に最初の者たちと最後の者たち全てを結集される。彼らは呼ぶ者の呼び声を聞き、全てを捉える視者(アッラーのこと)の視覚の下にある。そして太陽が接近し、人々は耐え切れず抵抗し難いほどの苦悩と苦痛に囚われる。そして彼らは互いに言う:“あなた方はどんな状況にあるのか分からないのか?何という災難に遭っているのか分からないのか?誰か主のとりなしをしてくれる者がいないか考えないのか?”
それから彼らは互いに言う:“アーダム(アダム)の所へ行くのだ。”そしてアーダムのもとに赴き、言う:“アーダムよ、人類の父祖よ、アッラーがあなたをその御手でもってお創りになられ、その精霊をして魂を吹き込まれたお方。また(アッラーが)天使たちを、あなたの前でサジダ(平伏礼)するよう命じられたお方。主にとりなして下さい。私たちの置かれている状況がお分かりでしょう?私たちがどのような境遇に陥っているかお分かりでしょう?”
するとアーダムは言う:“私の主はこれまでになかったほどにお怒りになられている。そして今後もこれほどお怒りになられることはないだろう。私は(禁断の実がなる)木を禁じられたのも関わらず、その命に背いてしまったのだ。ああ、私こそとりなしが必要だというのに。誰か他の者の所に行くのだ。”
そして彼らはヌーフ(ノア)の所へ赴く。そしてイブラーヒーム(アブラハム)、ムーサー(モーゼ)、イーサー(イエス)と巡っていくが、皆彼らの請願を断る。彼らは皆こう言うのだ:“私の主はこれまでになかったほどにお怒りになられている。そして今後もこれほどお怒りになられることはないだろう。ああ、私こそとりなしが必要だというのに。”
そしてイーサーは言う:“誰か他の者の所へ行くのだ。ムハンマドのもとに行け。”効して彼らはムハンマドの所に赴き、こう言う:“ムハンマドよ、アッラーの使徒、最後の預言者よ、以前の罪も以後の罪もアッラーがお赦しになられたお方よ。主にとりなして下さい。私たちの置かれている状況がお分かりでしょう?私たちがどのような境遇に陥っているかお分かりでしょう?”
(ここから預言者(彼にアッラーからの祝福と平安あれ)の言葉)すると私は彼らを後にし、(アッラーの)玉座のもとに赴く。そして主の御前にひれ伏す。それからアッラーは、私以前の者たちには授けて下さらなかったようなかれへの讃美と賞讃の方法を、私に授けて下さる。そしてこう仰るのだ:“ムハンマドよ、顔を上げよ。頼み事があるなら言うのだ、それは叶えられよう。とりなしがあるのなら、それは受理されよう。”そして私は顔を上げ、こう言う:“主よ、私の民を。私の民を(お救い下さい)!”
するとアッラーは仰られる:“ムハンマドよ、あなたの民の内で清算のない者を、天国の諸門の内の最右翼の門から入れるのだ。彼らはそれ以外の門から(天国に)入る者たちと共になる。”実にムハンマドの魂がその御手に委ねられているお方に誓って。天国の1つの門から別の門までの距離は、マッカからハジャル、あるいはマッカからブスラー[1]ほどもあるのである。」(アル=ブハーリーとムスリムの伝承[2]
 
     それからアッラーは人々の裁定を下されます。(人々の現世での行いが記された)帳簿が持ってこられ、秤の上に載せられます。こうして人々は清算を受けますが、その帳簿を右手に渡された者は天国へ、左手に渡された者は地獄に行くことになります:
 
1至高のアッラーはこう仰られました:-そしてあなたは、天使たちがその主を讃え賞讃しながら(アッラーの)玉座の周りを飛翔するのを見よう。そして真理によって(しもべたちの)裁決が下され、「万有の主アッラーに全ての賞讃あれ。」という言葉が(天国に入れられた者からも、地獄に入れられた者からも)上がるのである。,(クルアーン3975
 
2-アブー・サイード・アル=フドゥリー(彼にアッラーのご満悦あれ)は言いました:「私たちは言いました:“アッラーの使徒よ、私たちは審判の日アッラーにお目にかかるのですか?”(預言者は)言いました:“雲1つない大空に太陽と月を見るのは困難であろうか?”私たちは言いました:“いいえ。”(預言者は)言いました:“それゆえその日、それら(雲1つない大空の太陽と月)を見ることに困難を覚える者以外は、あなた方の主にお目にかかるのに困難を感じないのである。”それから言いました:“呼ぶ者がこう呼びかける:「全ての者に、(彼らが現世で)崇めていたものの所へ赴かせよ。」それで十字架の徒は十字架と共に、偶像の徒は偶像と共に、全てを崇めていた者たちはそれら全てと共にゆくことになる。そしてついには敬虔な者であれ放埓な者であれ、また原書の啓典の民であれ、アッラーを崇拝していた者たちしかそこには残らないことになるのだ。
それから彼ら(アッラー以外のものを拝していた者たち)は地獄の業火へと連れて行かれ、それは彼らにとってまるで蜃気楼のように映る。そしてユダヤ教徒たちにはこう言われる:「あなた方は何を崇めていた?」彼らは言う:「アッラーの御子ウザイルを崇めていました。」するとこう言われる:「嘘をつけ。アッラーには配偶者も御子もない。あなた方は(今日)何を欲するのか?」彼らは言う:「水をお与え下さい。」すると言われる:「飲むのだ。」そして彼らは地獄の業火の中へと落ちてゆく。
それからキリスト教徒たちにはこう言われる:「あなた方は何を崇めていた?」彼らは言う:「アッラーの御子イーサー(イエス)を崇めていました。」するとこう言われる:「嘘をつけ。アッラーには配偶者も御子もない。あなた方は(今日)何を欲するのか?」彼らは言う:「水をお与え下さい。」すると言われる:「飲むのだ。」そして彼らは地獄の業火の中へと落ちてゆく。
そして最後に、敬虔な者であろうと放埓な者であろうと、アッラーを崇拝していた者たちが残る。彼らにはこう言われる:「人々は行ってしまったのに、どうしてここに留まっている?」彼らは言う:「私たちは彼らと決別しました。私たちは今日、私たち自身よりもかれを必要としているのです。そして私たちは“皆(現世で)崇めていたものの所へ行くのだ。”という呼び声を聞きました。それで私たちは私たちの主を待っているのです。」
すると全てを制される強大なお方(アッラーのこと)は、初めに彼らが目にしたのとは別の姿で彼らのもとへご来臨なされる。そして言うのだ:「われこそがあなた方の主である。」すると彼らは言う:「あなたこそ私たちの主です。(この日)あなたに語りかけることが出来るのは預言者たちのみです。」
するとアッラーは仰られる:「あなた方とかれ(アッラーのこと)との間には、あなた方がかれを知ることの出来るみしるしがあるのか?」彼らは言う:「下肢です。」すると(アッラーは)下肢を露わになされ、全ての信仰者はかれに向かって平伏す。しかし(現世において)虚栄心や偽りからアッラーの御前で平伏していた者たちは平伏そうとするが、その背中が1枚の板のように真っ直ぐに固まってしまい、そうすることが出来ない。
それから彼らは、地獄の真ん中に架けられているスィラート(地獄の架け橋)へと連れてこられる。”私たち(伝承者を含む教友たちのこと)は言いました:“アッラーの使徒よ、スィラート(地獄の架け橋)とは何ですか?”(預言者は)言いました:“それは足元が定まらず滑りやすい所で、その上には鉄鉤や鉄串、ナジュド地方で“サァダーン”と呼ばれている植物のそれのような湾曲した鋭いとげなどがある。信仰者はそこを瞬きする間に、あるいは雷光や風(のように速く、また)極上の馬や乗り物用の家畜に乗るように(それ相応の速さで)渡る。ある者は無事にそこを渡りきり、ある者は怪我をしながら渡り、またある者はそこから地獄の業火へと転落する。そして最後に渡る者はそこから飛ばされて落下する。こうしてあなた方はこの日(現世ではなかったほどに、あなた方があなた方の同胞に対して行う)救助の懇願において、強力で全てを制されるお方(アッラーのこと)の御前で本当の信仰者であるかどうか見極められるのだ。
そして彼らは仲間たちの内で自分たちが助かったのを見ると、言う:「私たちの主よ、私たちの同胞を(お助け下さい)。彼らは私たちと共にサラー(礼拝)し、サウム(斎戒)し、私たちと共に行動していたのです。」すると至高のアッラーは仰られます:「(彼らのもとに)行くのだ。そしてその心に1ディーナールほどの重さでも信仰心のある者がいれば、救い出してやるのだ。そしてアッラーは彼らが業火に晒されるのを禁じられる。」
そして彼らが(同胞のもとへ)行くと、ある者は業火の中に足まで浸かり、ある者はふくらはぎの中ほどまで使っている。そして彼らの知っている者たちをそこから救い出す。
それから(彼らがアッラーの御許へ)戻ると、かれは仰られる:「行くのだ。そしてその心に半ディーナールほどの重さでも信仰心のある者がいれば、救い出してやるのだ。」そして彼らは彼らの知っている者たちをそこから救い出す。
それから(彼らがアッラーの御許へ)戻ると、かれは仰られる:「行くのだ。そしてその心に小蟻1匹ほどの重さでも信仰心のある者がいれば、救い出してやるのだ。」そして彼らは彼らの知っている者たちをそこから救い出す。”」
アブー・サイードは言った:「このことを信じないと言うのであれば、(クルアーンのこの句を)読んでみよ:-実にアッラーは、小蟻1匹ほどの重さの不正も行われることがない。(かれは)たった1つの善行でさえも、それを何倍にも増加させられるのだ。,
(ここからは再び預言者(彼にアッラーからの祝福と平安あれ)の言葉)“それから預言者と天使たちと信仰者たちがとりなしをする。すると全てを制される強大なお方(アッラーのこと)は仰られる:「残るはわがとりなしである。」そしてかれは業火の中に御手を入れられ、そこから一掴みして既に黒焦げになってしまった人々をそこから救い出される。それから彼らは天国の入り口にある河に入れられ、こう言われる:「(これは)生命の水である。」すると彼らはその河の両岸から、まるで河がもたらす肥沃な土から種が芽を出すように生え出てくる。あなた方が岩や木陰で見たことがあるように、太陽の側を向いているものは緑色に、陰の方にあるものは白くなるのだ。
そして彼らは首に印をつけられ、まるで真珠のように生え出てくる。そして天国に入るが、天国の住人たちは(彼らを見て)言う:「彼らは最も慈悲深いお方が解放された者たちだ。そして彼らの行っていたところのものや善行の有無を問われないままに、アッラーが天国に入れて下さった者たちだ。」そこでアッラーは仰られる:「あなた方にはあなた方の目にしたものと、そしてそれと同様のものをもう1つ与えよう。」”」(アル=ブハーリーとムスリムの伝承[3]
 

[1] 訳者注:ハジャルはバハレーン地方に所在する町と言われます。またブスラーはシリア地方の1都市です。
[2] サヒーフアル=ブハーリー(4712)、サヒーフ・ムスリム(194)。文章はムスリムのもの。
[3] サヒーフアル=ブハーリー(7439)、サヒーフ・ムスリム(183)。文章はアル=ブハーリーのもの。